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2024冬限定・柚子ヴァイツェン、醸造中!

こんにちは!平和台もぐもぐダイニングが運営する「練馬区初の醸造所」より、ビールブリュワー平本です。

ただいま、冬にピッタリの季節限定ビールを醸造中。1月中旬くらいにお隣、平和台もぐもぐダイニングでの提供を目指しています。ここでは、醸造所より、ブリュワーが、ビールが美味しく出来上がるまでをレポートしていきます♪

12/12 「柚子×ヴァイツェンに決定」をUP
12/20「ただいま発酵中!」をUP
12/27「レシピの”ちょっとマニアックな話”」をUP

冬限定ビールは、柚子×ヴァイツェンに決定♪

当醸造所では、普段、定番のラインナップとして
・IPA
・レッドエール
・ヴァイツェン

という3つのビールを造っています。今回は、より地域の皆様に喜んでいただくため、冬らしい「季節限定のビール」を開発する事に。季節の果物を使ったビールがあったら面白い!地域のお客様に喜んでいただけるのではないか?と考えました。


ベースにするビールは、
・果物との相乗効果がある
・使用した果物が分かりやすい、スッキリしたもの
と考え、“ヴァイツェン”に決定!(▼ヴァイツェン自体、小麦を使った柔らかいフルーティーなビールです♪)

また、当醸造所のヴァイツェンのこだわりは、「普段ビールを飲まない人にもオススメできるライトな味わい」というコンセプトで、他に流通しているヴァイツェンよりもなりスッキリとしているのが特徴です。


そして使用するフルーツは、
・香りや味のイメージがしやすい
・季節感・特別感があるもの
と考え、“柚子”に決定!旬の味わいで冬らしいビールになりそうです。

自家栽培・無農薬の柚子を使用し、より美味しくて安心して飲んでいただけるものを目指します。(▲今回使用する柚子♪)


ただ、ヴァイツェンに、柚子の香り・酸味が加わると、「ヴァイツェンらしさ」が薄れるのが課題。。。そこで、舌に残るヴァイツェン特有の小麦感を出すために、モルトの配合も変更しました!ちょっとマニアックなレシピや工程についてはまた今度の投稿でお伝えします。

ただいま発酵中

いよいよ柚子ヴァイツェン、仕込みが終わり、発酵段階に入りました♪ここで、今回の工程の1つのメインといえる「柚子の味わい・香り付け」を行います。

今回は、600Lのヴァイツェンの仕込みに対して、20kgもの柚子を丸ごと使用!煮沸中の麦汁に、ネットに入れた柚子を丸ごとドボン!醸造所内に、柚子の爽やか〜な香りが広がっていきました♪

柚子を加えるのはこの工程だけですが、しっかりとビールに柚子の香りが残ってくれるよう期待を込めて、発酵させます。


ビールにおける発酵という過程は、「酵母が糖を分解して、アルコールとガスを生成する」こと。発酵中、ガスが生成されると、”ポコポコ”っと出てくる泡を確認できます。これは「発酵がちゃんと進んでますよ」というサイン!ひと安心する瞬間です。

▼(動画:生成されたガスがポコポコ泡で出てくる様子)

この生成されたガスから、柚子の良い香りが広がります。(写真で香りが伝わらないのが残念🥺)

※ベースのビールが「ヴァイツェン」の場合、「ヴァイツェン酵母」で発酵させる為、本来はヴァイツェン酵母ならではの「バナナのような甘〜い香り」がしますが、今回は柚子を大量に入れているので、バナナの香りを上回る「柚子の香り」!これはどんな仕上がりになるか楽しみです^^


7日間の発酵を終えたら、「最終段階:熟成」です!

NEW!レシピの”ちょっとマニアックな話”

ところで、造っている柚子ヴァイツェンについて、ちょっとマニアックなお話。興味のある方は読んでみてください♪

課題①ベース:小麦のビール「ヴァイツェン」

今回の柚子ヴァイツェンのビールのベースは、実はまるっきりヴァイツェンと同じレシピ(工程)では造っていません。というのも、当醸造所のヴァイツェンのコンセプト【ビールを普段飲まない人にもオススメできるライトな味わい】に単純に柚子を加えると、あまりにもスッキリしてしまいちょっと面白みに欠けてしまうんです😥


そこで、ビールのボディを高め(ヴァイツェンの場合は、口に残る小麦のふくよかさ等)、香りとしてほんのり柚子が香る仕上がりを目指して、「糖化温度を3℃上げて」仕込みを行いました。

▼本来、糖化が進みやすい65~67℃で行いますが、ボディ感を残すために、あえて糖化の進みづらい68℃まで上げます

最終的なアルコール度数は、ヴァイツェンと同じ4%ですが、すっきりとした味わいの中にも、口の中に広がる小麦感を残すように調整を行っています。


課題②柚子:添加方法

どうしたらより香りが引き立つかを考えて、色々な方法で試作しました!
・絞った果汁と搾りかすに分けて投入
・柚子の皮だけを発酵時に添加

など・・・

やはり、フレッシュな柚子の果実の、新鮮なピール(皮)に勝る香りはなく、「丸ごと柚子を投入する」方法で仕込むことにしました。


糖化温度が数℃違ったり、同じ果物・量でも香りのつきかたが変わったり、ビール醸造は奥が深く、常に勉強になりますね。。。🤔

引き続き、1月中旬に提供できるよう、ビールを醸造中。ブリュワーより、柚子ヴァイツェンのレシピのこだわり、美味しく出来上がっていく様子をお伝えします!またご覧いただけますと嬉しいです☺️

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